滝野公園では、滝野の森西エリア「自然博物園」をクワガタムシがたくさん生育できる「コロニー」を作るプロジェクトとして「くわがた虫 わくわく プロジェクト」を昨年の平成22年度から開始。昨年度は前日からクワガタムシが寄り付く「バナナトラップ」を木にかけたり、白いテントシートに光を当てて、クワガタムシ等が集まる夜間イベント「クワガタムシの見つけ方講座」やクワガタムシの飼育床を作り、幼虫をセットする「クワガタムシの育て方講座」を実施しました。
そして2年目は、昨年同様日本で見ることができる代表的なクワガタムシについての生態、環境の違いを学んだ後、飼育床に幼虫をセットする「クワガタムシを飼ってみよう」を7月30日(土)オートリゾート滝野センターハウスで開催しました。
講師は昨年同様、環境教育「プロジェクト・ワイルド」ファシリテーターの川原 洋先生です。
飼育床でクワガタムシの幼虫を飼っていただくイベントは2回目となりますが、今年度はスケールアップです。クワガタが昨年は「ノコギリクワガタ」の幼虫でしたが、今年度はチビッ子たちのあこがれ「オオクワガタ」です。そして環境教育を教える「ひろ」先生のこだわりは「オオクワガタ」の幼虫を「北海道松前郡福島町」から取り寄せ。決して本州産を導入しませんでした。
北海道産の「オオクワガタ」は非常に入手が難しく、幼虫が公園に到着したのはイベント当日。公園スタッフはヒヤヒヤものです。でも参加していただいた皆様が、非常に喜んで飼育ビンにオオクワガタの幼虫をセットしている姿を見ていると、取り寄せてよかったと思います。
2日目の7月31日は「プロジェクトワイルドキッズ自然発見塾」として、滝野の森自然博物園でのクワガタムシを採集するイベントです。
滝野の森 森の情報館「レクチャールーム」に集まって、クワガタムシの生態環境を「ひろ」先生が説明。参加された方からの質問にも、ひろ先生は楽しくお答していただきました。
そして森の中を散策。クワガタムシが集まる樹木の種類を説明しながら進んでいきます。
ようやく採集ポイントに到着。身軽なお父さんが木に登って枝を蹴ると、クワガタムシが落ちてきます。クワガタムシは天敵である「鳥」から逃げるために、木が揺れると落ちるという習性を用いているのです。
国営公園は植物採取や動物・昆虫の採集は禁止です。今回は環境教育の一環イベントとして特別に採集をしております。よって捕まえた雌はリリースし、来年度の繁殖とさせていただき、オスはお家に持ち帰って観察していただきます。
昨年ひろ先生とボランティアで作りましたクワガタムシの生育地も見ていただきました。
クワガタムシが捕まえることができなかった「ちびっ子」たちには、ひろ先生からミヤマクワガタの成虫を1匹プレゼント。みなさん喜んで帰りました。
3年目となる来年度は、最終年度として、滝野公園をクワガタムシのコロニーとするための生育地作りを「ひろ」先生と、参加していただいたみんなで作る予定です。
興味のある方は是非参加してください。